よりよい職場環境を求めて、キャリアアップを求めてなど、転職をする人のモチベーションや理由はさまざまです。とはいえ、やはり年収が下がってしまうことを気にしている方も多いのではないでしょうか。厚生労働省の調べによると、転職によって収入が上がった人の割合は約35%、一方で年収が下がった人の割合は37%、ほとんど変わらないと答えた人の割合は28%となっています。

そこで今回は、転職によって年収が下がるケースと上がるケースについてご紹介します。 

この記事を読むための時間：3分

転職で年収が下がるケース

まずは、転職で年収が下がるケースをご紹介します。 

業種選びがうまくいかなかった

転職の際に、業種を大きく変えた方は、年収が下がってしまう傾向にあります。なぜなら、未経験の業種では、その会社に貢献できる割合が少なくなり、給与水準も低くなってしまうからです。

役職がつかなかった

転職をして平社員になってしまうと、役職手当がつかなくなってしまうので収入が下がってしまいます。管理職やマネジメント職などの役職がつく求人を探したいという場合には、スカウト制エージェントを活用するのがおすすめです。

大手から転職した

誰もが知るような大手の企業から転職する場合には、年収が下がりやすくなります。なぜなら、大手企業に勤める人の年収には、その人の市場価値だけではなく、その会社へのの価値も反映されているからです。たとえば、金融商社や大手食品メーカーから別の会社へ転職すると、年収が大きく下がりやすい傾向にあります。

年齢が高い

年齢が高いと、そもそも現職の年収が高いことが多いので、転職しても年収アップにつながらないケースが多く見られます。たとえば、現職でもらっている年収をそのまま伝えても、希望する企業が同じ年収を出すことは稀といえるでしょう。

転職で年収が上がるケース

次に、転職で年収があがるケースについてご紹介します。

キャリアを活かせる業界を選んだ

現職で培ったキャリアを活かせる業界を選んだ場合には、年収があがりやすくなります。たとえば、現職よりも転職先の業績が好調である場合には、より人件費に高い投資ができるため、年収に反映されやすくなるでしょう。また、インセンティブを重視する会社を選べば、今までの経験とキャリアを活かして成果を出すことで大幅な給与アップが見込めます。 

転職エージェントを利用した

年収を確実にアップさせたいという方は、転職エージェントを活用するのがおすすめです。転職エージェントでは、転職のプロがスキルや経験を分析した上で、活躍できそうな企業を紹介してくれます。

給与交渉が成功した

転職を希望する企業によっては、給与交渉が行えることもあります。しかし、給与交渉を行う場合には、その根拠を自分でしっかりとアピールしなければなりません。面接が給与交渉の段階まで進んだタイミングで行うとよいでしょう。

現職を続けながら転職活動を行った

可能であれば、現職を続けながら転職活動を行うのがおすすめです。転職活動の成果が思わしくないという場合には、現職を続けるという選択肢を選べるため、年収が下がるのを防ぐことができます。

成長期の企業を選んだ

収入アップを目指すなら、成長期にある企業を選ぶことも大切です。現状の売り上げだけに注目するのではなく、その業界においてどのような将来性があるのかをしっかりと勉強しておきましょう。 

スキルアップを行った

年収を上げるためには、転職の前に自分のスキルや経験について分析し振り返ることが大切です。もし、転職で収入アップが見込めないと判断した場合には、転職の前にスキルアップを優先するのも一つの手です。資格を取得したり、現職でリーダーとして活躍することで、転職後に収入アップを狙える確率が高まります。

まとめ

今回は、転職によって年収が上がるケースと下がるケースについてそれぞれご紹介しました。今までのキャリアを生かせるような仕事を選んだ場合には、より年収が上がる傾向にあります。 一方で、年齢が高い場合や大手からの転職、未経験の業種への転職では年収が下がりやすい傾向にあります。

転職に求めるものは人それぞれなので、優先順位をしっかりと決めて転職活動の方針をはっきりさせることが成功の秘訣といえるでしょう。