「収入&支出」と「歳入&歳出」、どの言葉も聞き覚えはあるものの、それらの細かい違いについてきちんと理解しているという方は少ないのではないでしょうか。お金の出入りに関するこれらの言葉をしっかりと使い分けることができるよう、ここではそれぞれの違いについてご紹介します。 

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「収入&支出」と「歳入&歳出」は対象が異なる！

「収入&支出」と「歳入&歳出」の違いは、対象となる範囲の違いとなっています。「収入&支出」は、会社や個人などありとあらゆるお金の動き全般が対象となっているのに対して、「歳入&歳出」は、地方公共団体や国が主体となるお金の動きを表しています。 

「収入&支出」についてさらに詳しく

まずは、ありとあらゆる広い範囲でのお金や物品の動きを表す「収入&支出」について、さらに詳しくその定義を見ていきましょう。

収入とは

収入というのは、取り入れる、手に入れるという意味を持つ言葉です。ある一定期間内に手に入れた金銭や物品などのことを指します。一般的にはお金を指すことが多いのですが、何か物を譲渡された場合も収入に含まれます。 

支出とは

支出とは、ある目的のために金銭や物品を支払うという意味を持つ言葉です。収入と同じように、金銭だけでなく物品も支出に含まれます。たとえば、手助けしてもらった友達にお菓子を差し出す場合には、この行為も支出に含まれます。このように、お金や物品、さらには不動産などを、目的のために差し出す行為を広く支出と呼びます。

「歳入&歳出」についてさらに詳しく

「歳入&歳出」という言葉は、地方公共団体や国が主体となるお金の動きに限定される言葉です。ここでは、それぞれの言葉について更に詳しくご紹介します。

歳入とは

歳入とは、一年単位における地方公共団体や国の収入を意味する言葉です。会計は、4月1日から翌年の3月31日までの一年間を区切りとしているので、その期間で地方公共団体や国が得た収入の全てを歳入と呼びます。

歳入は、そのほとんどを税収が占めていますが、その特徴からいくつかに分類することができます。たとえば、使い方が決められている特定財源、自由に使える一般財源、自分たちで獲得した自主財源、他者から貰った財源を依存財源と呼びます。 

歳出とは

歳出は、歳入と同じく一年単位における地方公共団体や国の支出を表します。公共事業や人件費、社会保障、公債の返済など、さまざまな支出があげられます。

「収益と&費用」と「収入&支出」の違いについて

「収益&費用」と「収入&支出」という言葉もとても混同されやすくなっています。契約と支払いが別のタイミングで行われることの多いビジネスにおいて、これらの違いを理解することはとても重要なので、ぜひこの機会に確認しておきましょう。

収益と収入の違い

収益と収入の違いは、発生するタイミングの違いにあります。収益というのは、利益が発生したタイミング、収入は実際に現金として会社に入ってきたタイミングで発生します。たとえば、パソコンを販売する会社で、顧客から大口の注文を受けた場合、契約を結んだ時点で収益が発生し、代金が支払われた時点で収入が発生します。 

費用と支出の違い

費用と支出の違いも、上記と同じく発生するタイミングの違いにあります。費用というのは、お金が出ていくことが決定したタイミングで発生し、支出は実際にお金を支払うタイミングで発生します。パソコン業者へパソコンを注文したいという場合、取引が成立した時点で費用が発生し、実際に代金を払った時点で支出が発生します。

まとめ

今回は、「収入&支出」と「歳入&歳出」の違いについてご紹介しました。「収入&支出」は、広い意味でのお金や物品の流れを表すのに対して、「歳入&歳出」は、地方公共団体や国など公的機関が対象という違いがお分かりいただけたでしょうか。

また、「収入&支出」と「収益&費用」については、発生するタイミングに違いがあります。お金に関する言葉は類似した言葉が多いので、ひとつひとつしっかりと意味を確認しておきましょう。